シャフト豆知識


第10話 フレックスのミート率

フレックスとは、スイング中に発生するゴルフシャフトの「しなり」のことを言う。このしなりが、ゴルファーのスイングにマッチしていないと、正確なミートは望めなくなる。それ故にシャフトフレックスは、ミートの確率と大きな関係があり、ゴルフクラブの性能を決定する最も大切な要素とされている。フレックスの種類は、通常硬い順に、XX、X、S、R、A、L、LLと区分されており、レギュラーのRが最もよく使われ、次に多いのがSとされている。このフレックスの測定方法は以下2つ。


● シャフトの両端に支点を置き中央に荷重をかける両端支持方式
● 片側を固定し、もう一方の片側に荷重をかける片持ち方式(グリップ側を固定する方式を順式、ヘッド側を固定する方式を逆式と言う)


第11話 固有振動数理論

今回から最近話題の「固有振動数理論」について解説してみたい。ゴルフクラブのグリップ部を固定し、ヘッドをすこし押えて離すと、ヘッドが一定の周期で往復運動をする。これを、そのクラブの固有振動数と言い、一分間に何回の往復運動をしたかで表現する。ゴルフクラブは、それぞれシャフトのフレックスや長さ、ヘッドの重さ(スイングウエイト)によって固有の振動数を持っているのだ。固有振動数は、シャフトのフレックスが硬いと大きくなり、柔らかいと小さくなる。また、ヘッド重量が重いと小さくなり、軽いと大きくなる。つまり、フレックスに比例し、ヘッド重量に反比例すると言えるのだ。


第12話 続・固有振動数理論

ゴルフシャフトの性能を語る上で最も重要なものは、フレックスとヘッド重量だが、これを同時に数値化できる固有振動数で表現することは、ひとつの方法だ。ゴルフクラブはヘッドの重さが変わるとクラブを振ったときのフレックスが違ってくる。
例えば、重く感じられ疲れやすいからと、ヘッドの重さを軽くし、シャフトはそのままにすると、従来より固有振動数が大きくなりシャフトが硬い感じになり、使いづらくなることがよくある。だからこの場合は、振動数を同じ数値に保てるよう柔らかいシャフトに変えればよい。スウィングウエイトはヘッドの効き具合、固有振動数はシャフトの柔軟性を表す。つまり、スイングウエイトは振りやすさであり、固有振動数はインパクト時のタイミングの適否になると考えていい。


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